CentOSからの代替

RHEL系のディストリビューションとしてCentOSを採用していたWEB・メールサーバーがたくさんあると思います。
そんなCentOSですが、最新のディストリビューションに当たるCentOS8のサポートを2021年早々にも打ち切る発表をリリースいたしました。

これにより、サーバー、特にWEB・メール系のサーバーでは大変な混乱が生じました。

当社にも、次からのサーバーには何のディストリを入れていけばいいのか?という問い合わせが多数来ております。

現状のサーバーのディストリビューションがCentOS7という方

現在お使いいただいているサーバーのディストリンビューションがCentOS7の場合、現状ではへたに動かさない方がいいでしょう。
CentOS8のサポート期間は2021年までとなりましたが、CentOS7は2024年までサポートが続くことが同時に発表されています。
なので、今慌ててディストリを変更する必要はありません。
2024年までに次のディストリを探せばいいかと思います。
もちろんマシンのスペック的な問題などでマシンを入れ替えたいなどの要求がある場合は検討する必要はあります。

AWSでCentOS7をお使いの方でスペックを上げたいと考えている方

AWSなどのクラウドサービスでCentOS7を採用しサーバーを運用されている方の場合、マシンのメモリやCPU、ディスク容量などについては、現状のマシンのスペックを上げることでリソース追加が可能です。
なので、慌ててCentOS7から別のディストリに変更する必要はありません。

CentOS8を採用している方

現在CentOS8ですでにサーバーを運用している方は、2021年の夏までに別のディストリビューションへの変更を考えられたほうがいいでしょう。

AlmaLinux

現在CentOS8をほぼ完全コピーしたものでAlmaLinuxというのが登場しました。
こちらはもともとCentOSを作った方が再度有志を集めてオープンソースのRHELのクロンディストリを作るというコミュニティで作ったものです。
CentOS自身はRedHat社が買収し、その位置づけとしてFedoraに近い実験的なディストリとなりRHELの先進的なディストリとなることと、そのためサポート期間が極端に短くなることが発表されていて、安定して長期間稼働させるようなサーバーに向いていないディストリビューションになることになりました。
そこで、AlmaLinuxでは、RHELのクロンOSとして現在のCentOSに近い位置づけのディストリと今後なっていくのではないかと考えられています。
またこちらのAlmaLinuxについては、CentOS8からの移行ツールも出ていますので、現状のCentOS8をAlmaLinuxの移行ツールで移行することでディストリ自身を変更できるそうです。
そうすることで今後はAlmaLinuxからのアップデートなどを受けることができますので現状のまま移行されるのが無難かもしれません。

コンテンツデータなどのマイグレーションが可能な状態であれば無理に移行ツールで移行するより、新しく作った移行先サーバーにコンテンツの移行をされることでディストリ変更をされる方が安全かもしれません。

Plesk導入サーバー

Pleskを導入していて現在CentOS8でPleskを入れてしまっている方については、夏頃までこのままお使いなされるのが良いと考えられます。
もちろんCentOS8から、ubuntoにディストリビューションを変更される場合は夏まで待つ必要もなく、ubuntoでPleskを導入したマシンを準備してマイグレーションを行われることで移行できますのでその方法もいいと思います。
ただし、CentOSはパッケージ管理はyumで、ubuntoはaptというシステムになりますので多少パッケージ管理の方法が変わります。

Pleskは、公式発表で2021年の夏頃までにAlmaLinuxのサポートを開始すると発表しておりますので、夏頃まで待てばAlmaLinux(要はほぼCentOSと同じyum管理。)でPleskという組み合わせが実現します。
ちなみに当社でテストした結果、現在でもAlmaLinuxにPleskをインストールさえしてしまえば全く問題なく稼働することが確認できていますので、Pleskサイドはインストール可能なディストリの一覧にAlmaLinuxを入れるだけであとは、CentOS8と同じと考えてインストールを進めることができるようにしてしまえば問題なく稼働するでしょう。

公式に採用されるのがもう少し先ということなのでもう少しお待ちいただければ標準で採用されます。