AWS-Lightsailサーバーのスペックアップ

AWS(AmazonWebService)のLightsailで構築されたLinuxサーバーのスペックアップのご相談をいただきました。

Lightsailとは

AWSのLightsailとは、他社のVPSサービスのようにパッケージ化されたクラウドサービスで拡張性はない代わりに、決まったパッケージで固定の月額利用料が決まっているサーバーサービスです。
ようは、VPSサーバーと同じように月額固定料金で使えます。

現在当社ではLightsailでのサーバー構築をお奨めすることも多くなってきています。

結果的にローコスト

AWSサーバーの場合、割り当てられたリソースがあり、CPUリソースについてはその割り当てられたリソース以下で、サーバーが運用されている場合に、バースト可能なキャパシティとしてCPUリソースの貯金のようなことができます。
CPUの利用が100%使いたい場合に、このバースト可能なキャパシティが溜まっていれば、一定の時間CPUを占有して利用できます。
最初に設定されている割り当てリソースを超えて利用できる可能性があるということです。
平常時、CPUをほとんど使わないようなサーバーであればCPUリソースの貯金は数日のうちに100%溜まります。
この100%は、CPUを100%使っている状態で連続して6時間分まで貯めることができます。
常時100%使わなければいけない状態はマシン自身がすでにスペック不足ですが、平常時はCPUは10%程度の利用だが、あるときに瞬間的に大きなリソースを喰ってしまうようなサーバーだったり、1時間だけ予約を受け付けるようなスポットで負荷をかける可能性があるようなサーバーであればかなり有利に働きます。
スペックと利用料金で考えた場合、日本のVPSサービスとこのLightsailはほとんど価格差がないので、バーストできる分、Lightsailの方がコスパが良いということにつながります。

マシンのスペックアップ

今回ご依頼をいただきましたのはこのLightsailで構築したWEBサーバー・メールサーバーを運用しているお客様で、現状の利用しているマシンがディスク容量とCPUの使用率で少し物足りなくなってきたので、上位スペックのプランに変更したいということでご相談に来られました。

マシンのスペックアップの2つの方法

このような場合、スペックを上げたマシンで、運用を始めるには二つの方法があります。

新しいマシンへの引っ越し

もう一台、上位スペックのプランでマシンを契約し構築します。
こちらにWEBデータやメールのデータなどを引越しすることで、スペックが上がったマシンでの運用へ切り替えるという、従来通りのやり方です。
移行が完了したら古い方のサーバーを削除(解約)してしまえばOKです。
また、AWSの場合、外向けに使っていたIPアドレスを使いまわすことも不可能ではありませんから、DNSのレコードの切り替えはしなくても大丈夫かもしれません。

こちらは最もベーシックな方法です。

スナップショットを利用してスペックアップ

こちらはAWS特有のやり方の一つです。
まずは、現在のマシンのスナップショットを撮ります。
スナップショットとはいわゆるバックアップで、OSごとバックアップを取る機能だと思っていただければいいかと思います。
そして、そのスナップショットを別の、スペックを上げたマシンで復元します。
そうすると、OSごとバックアップを取っているスナップショットを別のマシンで復元することになりますから、結果的に現状のサーバー全体をスペックが上がったマシンに乗せ換える感じになります。
失敗したら従来のマシンのままで、改めて復元を試みればいいです。

また、こちらの場合、スナップショットに10分程度、復元に10分程度で、30分もあればお釣りがあります。

さらには、AWSの場合、先述した通りIPを付け替えることができますので従来利用していたIPアドレスのまま新スペックサーバーに移行できます。